自己破産による債務整理を検討している債務者にとって、最も気がかりなのは破産後の生活がどうなってしまうかという問題だと思われます。自己破産の免責決定が下りるまでの期間は最長で半年程度ですが、その間、様々な制約を受けながら生活しなくてはなりません。
例を挙げてみますと、税理士や公認会計士など、資格を要する一部のお仕事に就けなくなりますし、裁判所に届出を出さないと引越しや長期旅行もできません。免責決定さえなされれば、このような制限は解除されます。
破産者として一定期間官報や市町村の破産者名簿に住所氏名が掲載されてしまいますが、破産の事実が戸籍や住民票に記載されることはありませんし、選挙権が消滅する恐れもありません。
また、債務整理は自己情報として信用情報機関に登録されますから、自己破産の場合最長10年程度はクレジットカード会社や消費者金融からの借り入れが不可能になりますが、一定期間さえ過ぎれば情報は消滅しますから、借り入れもできるようになります。
勤務先に自己破産によって債務整理を行なった事実が通知されることもありませんから、職場の人間に知られる恐れもなく、万が一破産事実を知られたとしても、それを理由に解雇されることはありません。
ただし、自己破産による債務整理は、対象をあくまで借り入れが原因で生じた債務弁済義務の免除としていますから、それ以外の支払に関しては非免責債務権として支払義務は免除されません。この点には要注意でしょう。
該当する費用を具体的に挙げてみると、税金や健康保険料、交通事故などに伴う損害賠償や離婚に伴う養育費などです。自己破産によって債務整理を実行しても、生活自体に特別不利益を被ることはほとんど無いようです。