債務整理を行なう際は、債務者の債務状況に応じて、最適な手段を選択することが重要です。
まず「任意整理」ですが、この債務整理方法は裁判所を通さず、弁護士が債権者との交渉を担当します。交渉によって債務額を減額したり、返済額や期間などの見直しを行い、新たな返済計画を立てた上で引き続き弁済する為、任意整理の条件は返済可能な収入が将来的に見込めることです。長期間に渡って債権者と取引しているケース、全ての債務を整理したくない場合に最適な債務整理方法です。
また、「特定調停」という方法は、基本的に任意整理と同じ内容ですが、申立てを簡易裁判所へ行って債務整理が進められます。他の債務整理方法と比較して特定調停の手続きは簡便で、弁護士などに依頼しなくても債務者本人で手続きが可能ですから費用も少額で済み、大金をかけずに借金問題を解決したい債務者には最適です。
債務者が債務返済不可能な状態に陥ってしまったケースでは「自己破産」が選択され、債務の支払義務の免責を受け、債務整理を行ないます。ただし自己破産の手続きには手間がかかりますし、20万円以上の自己所有財産がある場合には、債権の弁済に充てる為に全財産を処分する必要がある為、マイホームや車なども売却しなければなりません。
早期に債務整理が完了する同時廃止という自己破産手続きを選択できるのは、失業中の債務者や、財産がなく収入があっても生活費を賄うだけで借金の返済まではとても不可能である、というケースです。
そしてもう1つ「個人民事再生」という債務整理方法もありますが、こちらは大幅に減額された債務を原則3年間で完済するという手段です。将来的に安定した収入を継続して得られる債務者で、住宅ローンの残債を除く債務が5,000万円以下の場合、個人民事再生の利用が可能です。自己破産によってマイホームを手放すことを希望しない場合、継続収入があって返済が可能ならば有効な債務整理方法だと思われます。